通信制大学教職課程レポート一部公開③【教員免許】

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現在某通信制大学にて、教職の単位を取っています。
そのなかで受理されたレポートの一部だけ公開しようと思います。
なぜかというと
授業科目によってはあるのですが、
基本的に講義動画がほとんどなく、
指定テキストを読むだけで、本当に難しいと感じたからです。
私は一度別の大学を卒業しており、
教職取得だけの目的で、もう一度現在の通信制大学に入学しているため
レポートを書くことや文章を書くことをひととおり経験していますが、
それでもハードルの高い仕組みだなと思い、
困っている方に少しでもヒントに頂けたらと思い、一部掲載いたします。

お題

学校における各種指導(教科指導、生徒指導、進路指導、特別活動等)と教育相談(学校カウンセリング)の関連について論じなさい。

要旨

本リポートでは、設題に対し論じる前にカウンセリングの定義、一般的に言われるカウンセリングと学校カウンセリングの違いを紹介する。それらをふまえた上で設題における主に教科指導、生徒指導、進路指導と教育相談(学校カウンセリング)の関連について論じ、それらと自身の考えや実体験も最後にまじえて述べていく。

レポート内容一部①

では、このような一般的に言われるカウンセリング(上記の狭義のカウンセリング)と学校カウンセリングの決定的な違いはなにかというと、前者は例えば神経症(ノイローゼ)による悩みを解決する、精神分析、自由連想のような治療的カウンセリングである。そしてフロイドが提唱した、人間の心の仕組みである心の中の三重構造(超自我、自我、イド)のような自我がこれ以上発達しない成人が対象であり、一種の病気の治癒を目的とするものである。一方で後者は、発達援助的カウンセリングとも言われ、心の中の三重構造がまだ成長段階の人が対象であり、これらをバランスよく育てていくことである。(8-44頁参考)

レポート内容一部②

以上、教科指導、生徒指導、進路指導と教育相談(学校カウンセリング)の関連について見てきたが、一貫して大事なことは、生徒に対する共感、受容、傾聴の姿勢である。学校ではないが、私は長年家庭教師と塾講師をしてきており、それらの生徒に対して共感、受容、傾聴の姿勢の重要性を家庭教師と塾講師の研修、講習などで学び、実践してきた。特に不登校や人生につまづいた生徒向けの塾では共感、受容、傾聴の重要性について研究されていて、講師皆はそれらの姿勢で、必ず生徒との指導に臨まなければならなかった。そのような実践場面の機会を通して、共感、受容、傾聴の姿勢が、生徒との信頼関係を築く上で、とても効果的であることを実感した。・・・・・・・

自我の発達援助のように、上(外)から抑圧する力(超自我や外的環境)を取り除いて本来の内にある力(イドのエネルギー)を取り入れ成熟を促そうとすることではなく、超自我の場合は、もともと初期の、心的構造には存在しなかったものが、外界環境を取り入れることにより形成されたものであり、その発達援助は、外界からの刺激が主なものとなる。それゆえその刺激は、超自我の機能を高めるものでなければならない。いいかえれば、善悪の判断、良心の涵養、道徳や社会的規範を培うものでなければならない。すなわち、これらは、いわゆる家庭や学校・社会においてしつけられ指導され、教え育まれたもので、広い意味での教育である。 このような意味で、超自我の発達が未熟な場合のカウンセリングは、教育的カウンセリングが必要となる。(42頁)

要するに、私が一般的な家庭、学校に対して素直に生活してきた生徒において、今までの私の生徒に対する指導における関わり方(受容的カウンセリング重視)でも上手くいっていたのは、生徒が家庭、学校などにおいて超自我が育まれているからではないだろうか。それに対し不登校、非行までいかないがヤンチャな生徒に対して上手くいかないことがあるのは、家庭、学校で超自我があまり育まれておらず、教育的カウンセリングのアプローチもしっかりしなくてはならないのではということである。現在の関わり方も決して悪くはないだろうが、教育的カウンセリングの適度なアプローチも時に生徒のバックグラウンドも考えながら指導に臨みたい。

友久久雄 2016.『学校カウンセリング入門[第3版]』(ミネルヴァ書房)

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