現在某通信制大学にて、教職の単位を取っています。
そのなかで受理されたレポートの一部だけ公開しようと思います。
なぜかというと
授業科目によってはあるのですが、
基本的に講義動画がほとんどなく、
指定テキストを読むだけで、本当に難しいと感じたからです。
私は一度別の大学を卒業しており、
教職取得だけの目的で、もう一度現在の通信制大学に入学しているため
レポートを書くことや文章を書くことをひととおり経験していますが、
それでもハードルの高い仕組みだなと思い、
困っている方に少しでもヒントに頂けたらと思い、一部掲載いたします。
お題
中学・高校における生徒指導の原理および意義は何か、また、その際に留意しなければならないことは何か、生徒指導の具体例を示しながら説明してください。
要旨
本リポートでは、生徒指導、集団指導と個別指導の一般的な考え方について段階的にまとめ、その後に中学・高校における生徒指導についての考え方を加味して、最後に生徒指導の具体例をもとに、生徒指導の考え方と実体験、自身の考えもまじえて述べていく。
レポート内容一部①
【中学・高校における生徒指導と具体例】
今まで述べてきたことを加味して、さらに中学・高校における生徒指導、まず中学の生徒指導においては例えば次のような考え、留意点がある。
子どもの考え方,感じ方に対して,大人である教師としての見方や意見を正面から伝えることによって,子どもをひとりの人間として認め,子ども自らが自分の問題に気づき,解決できる指導を進め,子どもの自立を促すことが求められる。こうした対話的な指導は,学級担任・教科担任として必要な指導となる。
(『生徒指導・進路指導』53頁 編著 春日井敏之/山岡雅博 )
次に、高校の生徒指導については例えば次のような考え、留意点がある。
高等学校の生徒指導は,18歳選挙権の実施もあり,主権者として社会に出て行く子どもを育てることが課題となる。その根底にあるのは,憲法の平和と民主主義の理念,基本的な人権の尊重と積極的な活用,世界の出来事に目を向ける広い視野の学習などを進め,子どもの権利の実現を学校教育でも実現するこ とである。 子どもは,学校および学校外の生活のなかで,多様な人間関係を築いている。また,アルバイトなどの社会関係にも結びついている。これらの関係を豊かにすることは,学校教育での学習に支えられる。人や社会との関係を築く方法が理解できるように指導する。(『生徒指導・進路指導』54頁 編著 春日井敏之/山岡雅博 )
レポート内容一部②
こちらのモトヤ君の学校と、その学校の教員の生徒指導は教育の知識がなかったとしても、すでに言語道断な生徒指導をしていると認識できるが、上記で学んだ生徒指導の専門的な知識で見ていくと、生徒指導そもそもの意義である、生徒の人格がまったく尊重されてない。また学業の不振な生徒のための補充指導や教育相談など教育課程外の教育活動もまったく機能してない。生徒に自己存在感も与えない。叱責・罰則などによって問題となる行動を抑制している。集団指導・個別指導のすべきこともまったくされていない等、複数挙げられる。つまり、生徒指導に必要なあらゆることを無視してやってはいけないことばかりしていることが顕著に理解できる。
家庭教師、塾講師での実際の私自身の指導経験からも、決して一概には言えないけれども、傾向として、このような事例のように特に私立の進学校と呼ばれるような偏差値教育に重きを置く学校では、根本の人間教育である生徒指導というものがないがしろにされ、そのような学校内の私利私欲のために、教育というものが歪んでいく場合があるのではないだろうか。このような問題はそのような学校、そこにいる教員だけの責任ではなく、より高い定期テストの結果を。より偏差値の高い大学に入学させたいというような思いばかりが先走り、当事者である生徒の気持ちを置いてけぼりにしてしまう、あるいは生徒の本心をわからなくさせるような、保護者を含めた大人であったり、広く言えばそういった大人たちの積み重ねで作り上げた日本社会全体の空気、情報なども原因があるのだろう。偏差値教育も大事なことではあるが、そういった教育だけではないように、社会も変わってきている。そのため、大人一人一人の考え方も、変えていかなくてはいけない時代にきている。
少し話しはそれてしまったが、中学・高校の生徒指導は、学力がどうかは関係なく、生徒それぞれの個性や意見を大事に尊重して、生徒自身がみずからが考えられる、自立した大人になるようなサポートを教員は特に大切にしていく考えが、私の意見である。
文部科学省 生徒指導提要(改訂版)*ホームページ
春日井敏之/山岡雅博 編著 2019.『生徒指導・進路指導(新しい教職教育講座教職教育編)』(ミネルヴァ書房)
杉浦孝宣 著 2019.『不登校・ひきこもりの9割は治せる 1万人を立ち直らせてきた3つのステップ』(光文社新書)
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