通信制大学教職課程レポート一部公開②【教員免許】

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現在某通信制大学にて、教職の単位を取っています。
そのなかで受理されたレポートの一部だけ公開しようと思います。
なぜかというと
授業科目によってはあるのですが、
基本的に講義動画がほとんどなく、
指定テキストを読むだけで、本当に難しいと感じたからです。
私は一度別の大学を卒業しており、
教職取得だけの目的で、もう一度現在の通信制大学に入学しているため
レポートを書くことや文章を書くことをひととおり経験していますが、
それでもハードルの高い仕組みだなと思い、
困っている方に少しでもヒントに頂けたらと思い、一部掲載いたします。

お題

指定テキスト第1部10「教育の目的と目標」を中心によく読んで、「教育の目的」について、教育思想史のなかでどのような主張が展開されてきたかについて概観した上で、今日の教育における目的について、考えるところを論じてください。

要旨

本リポートでは、はじめ設題に対する、私の考えを端的に述べる。次に教育思想史の主張展開の概観として、近代からの数名に限定するが重要だと考えた人物である、コメニウス、ルソー、ペスタロッチ、ヘルバルト、デューイについて紹介する。そして最後にそれらの主張展開、教育基本法における教育目的の規定がどのように成立したかをまじえながら、今日の教育における目的について私の考えを論じていく。

レポート内容一部①

私はコメニウスが教育思想で重視した「思慮深さ」。これが今日の教育における目的について考える上で、大事なキーワードであると考える。”コメニウスで始まり、コメニウスで終わる”ような話で考えていく。
まず最初になぜコメニウスで始めるかというと、コメニウスは17世紀に活躍した「近代教育学の父」と呼ばれ、私たちが想像する学校教育の始まりをつくった人物であるからである。他にもコメニウスは「直観教授」といわれる手法の第一人者である。

レポート内容一部②

今回紹介した人物だけで言えば、戦前、日本のような軍をもつ国を形成するには、組織化されたヘルバルトの流れに色濃く影響を受けた教育思想が浸透したが、戦後は自然主義色のある4者の教育思想の要素も混ざった民主性の高い教育思想に変わっていた印象である。戦争できるかできない国になるかで、教育思想も大きく変わっていたと言える。しかし現行の教育基本法を見ても私はしっくりこない。もちろん概念であり、正しい定義だが、教育の目的目標をここまで限定してよいのだろうか。例えば不登校の生徒に対して教育基本法をもとにどのように対応しようと考えても、理想論過ぎて、現実の生徒にとってはかけ離れている。あくまで一例ではあるが、このように教育の目的が現在、本当に多岐にわたるがゆえに、個々柔軟に対応対処していかなければならないと考える。

普遍性からデューイ、コメニウスという話しに戻るが、さらにコメニウスは「リテラシー」を身につけ「思慮深さ」を重視している。「思慮深さ」という言葉は新しいスキルで提唱される「キーコンピテンシー」の核心の求められる能力と合致している。このような理由からも、今日の教育の目的は「思慮深さ」を教授することと言っても過言ではない。最初に述べた”コメニウスで終わる”ことで結びとする。
(参考 相馬330-348頁,久保田47-63頁)

相馬伸一 2019.『しょうせつ教育原論202X』(晃洋書房)
久保富三夫 砂田信夫編 2018.『教職論(新しい教職教育講座教職教育編)』(ミネルヴァ書房)
コメニウス(太田光一訳)2015『パンパイデイア-生涯にわたる教育の改善 』(東信堂)
デジタル大辞泉

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