「過保護な学習管理」が成績を下げる?家庭教師が見た、伸びる子が持つ「自立」の力

気持ち

「かわいい子には旅をさせよ」ということわざがありますが、これは学習においても間違いなく当てはまります。

これまで長年にわたり多くのご家庭を指導してきましたが、一つの明確な傾向が見えてきました。それは、「親御さんによる勉強への介入度が高いほど、お子さんの成績が伸び悩む」という、皮肉な事実です。


「管理」が招く、主体性の欠如

私が中学生だった頃は、勉強の道具やスケジュールの準備は自分でするのが当たり前でした。しかし最近では、親御さんがお子さんの学習進捗をすべて管理し、手取り足取り準備を整えているケースを多く見かけます。

その結果、どうなるか。お子さんは自分の学習状況をまったく把握せず、「ただ言われた通りに机に向かうだけ」になってしまいます。これでは、どんなに長時間勉強しても、本当の意味での「実力」はつきません。


勉強は「人間的な成長」の場である

勉強の目的は、単にテストの点数を上げることだけではありません。それ以上に大切なのは、「自分をコントロールし、課題を解決していく人間的な成長」にあります。

自分で計画を立て、時には失敗し、工夫して乗り越える。この「試行錯誤の旅」こそが、子供たちを大きく成長させます。親御さんがその道をすべて舗装してしまっては、お子さんは自分の足で歩く力を養うことができません。


見守るという、最も難しい「旅」

親御さんにとって、お子さんの苦労を黙って見守ることは、介入することよりも何倍もエネルギーが必要です。しかし、本当にお子さんの将来を想うのであれば、あえて「旅をさせる(任せる)」勇気を持たなければなりません。

【自立を促すための第一歩】
  • 「何時から勉強する?」と、本人に決定権を委ねる。
  • 忘れ物や計画の遅れを、本人がリカバーするまで待つ。
  • 結果だけでなく、自分で考えて行動したプロセスを認める。

「自走できる子」を育てるために

最初は成績が一時的に下がるかもしれません。しかし、自分の足で立ち、自分の状況を把握して取り組むようになった子は、後から必ず伸びていきます。

お子さんの「人間力」を信じて、少しずつ手を離してみる。その小さな勇気が、お子さんの未来を大きく変えるきっかけになるはずです。これからも、そんなご家庭の「見守り」を全力でサポートしていきたいと考えています。


アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉 (だいわ文庫) [ 和田 秀樹 ]

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