「5+3や5-3ならスラスラ解けるのに、-5+3になると途端に手が止まる、あるいは-8と答えてしまう……」。
中学1年生の数学で、最初に出会う大きな壁が「正負の数」です。今回は、数直線を使ってもなかなか理解が定着しなかった生徒さんが、劇的にミスを減らすことができた「カッコを使った計算への回帰」というアイデアをご紹介します。
目次
-5+3を-8にしてしまう「思考の仕組み」
何度も練習しているのにミスが続く生徒さん。その理由を本人から聞き出すと、興味深いことが判明しました。彼の頭の中では、以下のようなことが起きていたのです。
【生徒の頭の中の変換】
-5に3を足す、という命令を、無意識に -(5+3) と解釈してしまっていた。
「先頭にマイナスがあるから、後の数字を全部足して最後にマイナスを付ければいい」という、誤ったパターンの学習が起きていたのです。この混乱を解くためには、一度、丁寧な「カッコ付きの式」に戻してあげることが有効です。
方法1:マイナスの数が大きい場合は「+」でつないだカッコ式に戻す
例えば、+3-5 や -5+3 のように、プラスとマイナスが混ざった計算のステップです。
- カッコ式に組み立てる: (-5) + (+3) のように、外側を必ず「+」でつなぎます。
- マイナスを外に出してまとめる: -(5 – 3) という形に書き換えます。
※「+1 は -(-1) と同じ」という符号反転のルールをもう一度おさらいするのがコツです。 - カッコ内を計算する: (5 – 3) を計算して 2。
- 合体させる: 最後に外側のマイナスを付けて -2。
方法2:マイナス同士の計算 -5-3 も同じ手順で
混乱しやすいマイナス同士の計算も、同じルールを適用すれば確実に解けます。
- カッコ式に組み立てる: (-5) + (-3) とします。
- マイナスを外に出してまとめる: -(5 + 3) となります。
- カッコ内を計算する: (5 + 3) を計算して 8。
- 合体させる: 最後にマイナスを付けて -8。
まとめ:ミスを防ぐカギは「カッコの再利用」
一見すると、カッコを書き足すのは遠回りに見えるかもしれません。しかし、頭の中だけで処理してミスを繰り返すよりも、確実に正解にたどり着けるこの方法は、自信を失いかけている生徒さんにとって非常に強力な武器になります。
【この方法のポイント】
- カッコの外側の符号を必ず「+」にして式を作る。
- 全体を「マイナス」でくくり、カッコの中をシンプルな足し算・引き算にする。
正負の数の計算で躓いている方は、ぜひこの「力技」を試してみてください。計算が「確信」に変わるはずです。受験勉強、応援しています!
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