大学入学共通テストまで残り一ヶ月。受験生の皆さんは最後の追い込みに必死な時期だと思います。本当にお疲れ様です。
センター試験から共通テストへと切り替わり数年が経ちましたが、指導現場に立つ一人の人間として、今の英語の出題形式には強い疑問を抱いています。今回は、私が感じる「共通テスト英語の構造的な問題点」について本音を語りたいと思います。
目次
標準レベルの生徒が「戦う前に折れる」異常なボリューム
共通テスト英語の最大の問題は、その尋常ではない「語数」と「スピード」です。
- リーディング:80分で計10題。すべてが読解問題。
- リスニング:60分。配点比率も大幅にアップ。
- 文法問題の消滅:かつてのセンター試験にあった発音・文法・語法が完全撤廃。
難関私大を目指す層には良いかもしれませんが、標準レベルの生徒にとっては、総合力を測るテストというよりも「情報処理の速さを競う耐久テスト」になってしまっています。文法という「土台」を無視して長文に凝縮させるのは、いささか度が過ぎているのではないでしょうか。
大手予備校の模試でさえ「弱点」が見えなくなった
共通テストの形式に倣った結果、模試の役割も変わってしまいました。文法・語法問題がないため、「今の自分に何が足りないのか」を可視化できなくなっているのです。
【現在の英語教育が抱えるリスク】
- 基礎層の挫折:点数が取れないことで、英語に強い苦手意識を植え付ける。
- 弱点の不透明化:どこを復習すれば良いか分からず、対策が無駄になりやすい。
- 逆効果のグローバル化:英語嫌いを増やし、結果として国力を下げる懸念。
日本大学や東京電機大学などの入試問題のように、文法と読解がバランス良く配置されている形式こそが、真の意味で「英語力を測る」指標になるはずです。
得をするのは「限定的な層」だけではないか?
今の共通テストで恩恵を受けるのは、元から英語が得意な難関校志望者や、帰国子女の方々に限定されているように感じます。このままの形式が続けば、以下のような分断がさらに広がることが予想されます。
| 危惧される未来 |
|---|
| 共通テスト・国公立受験者の減少 |
| 英語が得意な人と苦手な人の二極化(分断) |
| 「読める・聴ける」に偏り、論理的な「文法力」の欠如 |
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