日本の中等教育は、今なお「暗記教育」が中心と言わざるを得ません。中学・高校、そして受験を控えた小学生の頃から、塾に通い詰め、過多なインプット学習に明け暮れる日々……。
もちろん、基礎知識を蓄えるインプットがすべて悪だとは言いません。しかし、これからの日本が再成長するためには、「アウトプット学習」や「アイデア学習」にこそ、もっと力を入れるべきではないでしょうか。
戦後教育の「成功体験」という矛盾
日本の教育システムは、戦後から今日まで大きく変わっていません。なぜ変われないのか。それは、このシステムがかつて「日本経済の発展」に大きく寄与したからです。
多くの書籍で指摘されている通り、戦後教育の根底には「組織としての結束力を高め、横並びで効率よく働ける人材を育成する」という意図がありました。物質的に乏しかった時代、この「画一的な人材育成」は正解だったのです。
しかし、物質的に十分豊かになった現代において、全員が同じことをしていても発展の期待は薄いと言わざるを得ません。社会が求めるのは「新しい価値を起こせる人」ですが、その土台となる教育が変わっていないという、大きな矛盾が生じています。
プログラミング学習の「その先」にあるもの
昨今、プログラミング学習が導入されるなど、教育現場にも変化の兆しはあります。しかし、実態はどうでしょうか。単に「スキルの習得」が目的化し、「何のために作るのか」「どう活用するのか」という思考が二の次になっているケースも見受けられます。
これからの将来、求められているのは単なるスキルのインプットではなく、「自分の頭で考え、具現化し、創造する能力」です。プログラミングもあくまで「創造のための道具」であり、本質は「アウトプット」そのものにあるべきです。
そもそも「アイデア」とは何か?
では、具体的に「アイデア学習」とは何を指すのか。私が指針としている秋草孝氏の著書『見えるアイデア』では、アイデアを次のように定義しています。
「アイデアとは、ある”共通認識”に、新たな”意味のある変化”をもたらし、結果として、”なるほど”を生むことである」
- 共通認識: 人々の記憶や土台となる知識
- 意味のある変化: 意外な関連性や新しいつながり
- なるほど!: 深い共感反応
出典:『見えるアイデア』 著:秋草孝
アウトプットとは、ただ何かを出すことではありません。既存の知識に自分なりの「意味のある変化」を加え、他者の共感を生むところまで昇華させるプロセスなのです。
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